
助産院などで行われる「自然分娩」
一方で、助産院などでは医療行為は行わず、女性に本来備わっている“産む能力”を重視し、体質改善や栄養・運動・休養の指導をして産む力を高め、それを介助するという方法での「自然分娩」を行っているところがほとんどです。
■医療行為は行わない、ということ
日本の助産師は、陣痛促進剤を打つ、会陰切開をするなどの医療行為が緊急時以外はできません。その代わり、マッサージやアロマなどの代替医療で陣痛をサポートします。また、会陰部を柔らかくするためにガーゼを当てるなど、切開せずに済む会陰保護の技術に長けています。
※自然裂傷をする場合もありますが、過半数が第一度裂傷といわれ、縫合はしません。
■フリースタイルでの分娩
分娩台の上に仰向けになるのとは違い、助産院では自由な姿勢で出産に臨みます。ラクな姿勢でリラックスすることは、正常なホルモン分泌にも重要なことでもあります。また、上体を起こしたフリースタイルでの出産は産道が下向きになり、重力にも助けられ、会陰部が均等に広がって切れにくいというメリットもあります。
■万が一、のことも考えて
助産院での出産は、リスクのない正常産が可能な産婦さんに限ります。ですが、もし陣痛から出産にかけての間に陣痛が止まったなどトラブルが発生した場合には、提携先の病院に搬送されます。助産院での出産を希望する場合には、自らの“産む能力”を高めて、体のコンディションを整えておくことも重要なこと。助産院では、その準備などもマタニティクラスで指導してくれることがあります。
助産師は人生の大イベントの手助けをしてくれるわけですから、心が開ける関係性やフィーリングも大切です。コミュニケーションを重ね、お互いに信頼できる関係を築いておきましょう。
【監修】
大葉ナナコ先生
バースコーディネーター 東京都青少年問題協議会委員
女子美術大学短期大学部生活デザイン科卒業。初産時から身体能力やセルフケア、精神保健に関心を持つ。カウンセリングやボディワーク、出産準備教育を学び、97年より出産準備クラスを開講。03年バースセンス研究所設立。05年日本誕生学協会を設立。子どもから大人まで、優しい誕生と出産の学びとセルフケア教育を普及する活動を、親たち・医師や助産師と展開中。21歳から7歳までの2男3女の母。「怖くない育児」、「えらぶお産」など著書・訳書多数。
2008/11/18更新